汚部屋を自力で掃除したい!汚れの種類に合った洗剤の選び方

更新日:2025年7月30日

汚部屋を自力で掃除したい!汚れの種類に合った洗剤の選び方

汚部屋から自力で脱出するために、部屋中に散らかったモノの処分や片付けが出来たのなら、次は部屋を綺麗にする「清掃」です!

長い間モノに埋もれ、掃除をしていなかった部屋には、ホコリなど、生活で出た汚れがたくさん溜まっています。汚部屋から完全に脱出するためにも、掃除をして清潔な部屋を取り戻したいですよね。

そこで今回は、汚部屋掃除の役立つ「汚れの種類に合った洗剤の選び方や使い方」をご紹介します。洗剤を上手に使い分けることで、お掃除がぐっとラクになりますので、ぜひ参考にしてみてください。

1.汚れの性質を理解しよう

汚れ掃除をするときは、まずはその汚れがどんな性質を持つのか見極めましょう。

住いの汚れは、主に以下のように分類することができます。

  • 付着汚れ(ホコリ・髪の毛・砂・ふけ・食べカス)
  • 油汚れ(手垢・身体の脂・調理の脂・タバコのヤニ)
  • 炭化汚れ(調理の焦げ・こびりつき汚れ)
  • 特殊汚れ(水垢・石鹸のカス・ふん尿・カビ)

部屋を見渡すと、結構思い当たる汚れがありますよね。

そして、汚れは大まかに「酸性」「中性」「アルカリ性」といった性質に分けることができます。

性質 代表的な汚れ
酸性 皮脂汚れ・油汚れ・手垢・汗・血液・嘔吐物・カビなど、ベタベタした質感を持つものが多い
中性 食べこぼし・飲みこぼし・ホコリ・チリ、軽い手垢や油汚れなど、ついたばかりの汚れた日常的な汚れ
アルカリ性 水垢・石鹸カス・尿汚れなど、ザラザラした質感を持ち、こすっても簡単に取れないことが多い

性質は、正反対の性質同士が混ざると互いを打ち消しあい、中和が起こります。この「中和の仕組み」は掃除にも応用でき、汚れと反対の性質を持つ洗剤を使うことで汚れを効率よく落とせるのです。

掃除の基本的なテクニックではありますが、簡単で効率的なので、掃除が苦手な人もぜひ覚えて活用してみてください。

次に、汚部屋掃除でよくあるお悩みごとに、汚れにあった洗剤や掃除方法をご紹介していきます。

2.床や棚にホコリが溜まっている

ホコリや髪の毛、食べかすといった付着汚れは、洗剤を使わないお掃除で大丈夫。掃除機やワイパーのドライシートなどを使って除去しましょう。

天井や壁、冷蔵庫やテレビのうえにもホコリは溜まっているので、ハンディモップなどで、忘れずホコリを払いましょう。掃除をするときは上から下の順番でホコリを落とすのが基本で、最後に床に溜まったゴミをまとめて掃除すると効率的です。

仕上げに雑巾で水拭き→乾拭きの順番で拭きあげると、掃除機などで取れなかった小さなゴミやホコリを取り除くことができますよ。

また忘れてはいけないのがコンセント周りやコード類のホコリ。発火や漏電を引き起こす危険もあるので、ぜひこの機会にハンディモップなどでホコリを払うようにしましょう。

3.床やフローリングがベタベタする

歩くと床がベタベタする…という原因は、主に「油汚れ」です。裸足で歩くことでつく足の皮脂、料理や食事中に落ちた脂がおもな原因です。こういった汚れが蓄積し、床やフローリングが黒ずむことがあります。

「油汚れ」は酸性の汚れですので、「中性洗剤」や「アルカリ性洗剤」を用いて掃除を行いましょう。

まず最初は住居用「中性洗剤」を使う

アルカリ性の洗剤は、洗浄力が高い反面、床やフローロングを傷める可能性があります。そのため、まずは素材に優しい中性洗剤を使い、汚れを落とす方法を試すのがおすすめです。

掃除方法としては、住居用の泡スプレータイプの中性洗剤を汚れに吹きかけ、乾いた雑巾でふき取るだけでOK。軽い皮脂汚れなどであれば、十分キレイにできますよ。

汚れがひどい時は「アルカリ電解水」

ベタベタとした油汚れがひどい、黒ずみが気になるという場合は、アルカリ電解水がおすすめです。その名の通り、水を電気分解してアルカリ性にしたもので、酸性の汚れに適しています。

また特徴として、除菌・消臭効果あり、主成分が水のため、無色透明で拭きムラ・残留物が少ない、二度拭き不要などのメリットがあり、アルカリ性洗剤の代表である「重曹」より扱いやすいという特徴があります。

掃除方法は、汚れにアルカリ電解水を吹きかけ、雑巾で拭きあげるだけなので、掃除が苦手な人にもおすすめです。

ただし、アルカリ電解水は、肌や目に刺激を与える恐れがあるので、使用時には注意が必要です。また、一部の素材には使用できず、無垢材やワックスがけされたフローリングは、変色やワックスが剥がれる可能性があるので、事前に確認を行ってください。

4.床やフローリングにカビがある

布団を長い間敷いたままにしていたり、床に水をこぼしても放置していたりすると、湿気が溜まり、フローリングに黒いカビが発生してしまうことがあります。

もし、表面にカビがあるだけの状態であれば、自分でカビを除去することができるので、まずは一度以下の掃除方法を試してみてください。

住居用「中性洗剤」あるいは「アルカリ電解水」でカビを浮かせる

フローリングにできたカビは基本的に「酸性」に分類されます。そのため、先にご紹介した床の掃除方法と同様に住居用「中性洗剤」や「アルカリ電解水」などを使います。

掃除方法としては、中性洗剤(アルカリ電解水)を吹きかけ、3~5分放置します。その後、硬く絞った雑巾で、ふき取ります。ふき取った雑巾は、菌がついているので、使用後は必ず処分しましょう。

仕上げに「アルコール除菌スプレー」で除菌

中性洗剤などで目に見えるカビは落ちても、菌を完全に除去できるわけではありません。仕上げにアルコール除菌スプレーを吹きかけ、清潔な布で乾拭きし、除菌を行いましょう。アルコールは速乾性もあるため、湿気を残さずカビの再発防止にもつながります。

ただし、ワックスを塗ったフローリングをアルコールで拭くと白くなってしまうことがあります。カビが生えた部分だけなど、部分的な使用にとどめておくと安心です。

もし、カビが深くまで入り込んでしまっている場合は、この方法での除去は難しいので、専門業者などへ相談することをおすすめします。

5.お風呂の床に黒ずみがある

お風呂の床や壁に出来た黒ずみは、必ずしも黒カビというわけではなく、皮脂汚れやシャンプーなどのすすぎ残し、水垢といった汚れが時間の経過とともに酸化してしまったことが原因であるケースもあります。

ですので、まずは段階的に汚れを落としながら、どの汚れかを見極めていくのが効果的です。

まずは弱アルカリ性の「重曹」を使う

まずは皮脂汚れなど、「酸性」の汚れを落としていきましょう。オススメなのは、重曹の粉末です。研磨作用もあるので、湯垢などのこびりついた汚れにも有効的です。

掃除方法は、床をシャワーで濡らし、粉末の重曹をまきます。その後、ブラシなどでこすり、水で流します。

もしお風呂の壁掃除にも使いたい場合は、水と混ぜてペースト状にして使用するのがおすすめです。壁に塗っても液だれせず、使いやすいですよ。

次に酸性の「クエン酸」を使う

皮脂汚れなどを落としたあとは、残った水垢や石鹸カスなど「アルカリ性」の汚れに対し、クエン酸を使ってアプローチしていきましょう。重曹の次にクエン酸を使うことで、重曹の粉残りを中和する効果も期待できます。

市販のクエン酸スプレーを使ってもいいですし、粉末のクエン酸を水で溶かし、自作しても大丈夫です。(目安:水200mlに対してクエン酸小さじ1程度)

掃除方法は、クエン酸スプレーを汚れが気になる場所に吹きかけ、その上にラップをし、1時間ほど放置します。その後、スポンジなどでこすり洗いをし、水で流します。

最後に「塩素系漂白剤」を使う

重曹、クエン酸などを試しても落ちない場合は、黒カビである可能性が高いので、浴室用のカビ取り剤(塩素系漂白剤)を使用して汚れを落とします。

市販の泡スプレータイプであれば、汚れに吹きかけ5分ほど置き、その後充分に水洗いをすることで汚れが落ちます。

ただし、他の洗剤と混ぜると、有害なガスが発生して非常に危険です。使用する際は、必ず事前に他の洗剤をしっかり水で洗い流してから使うようにしましょう。

6.トイレの便器が茶色い

通常のトイレ掃除をしても落ちない黄ばみや茶色い汚れの正体は、「尿石」です。尿石は「アルカリ性」の汚れですので、酸性洗剤を使って汚れを落としていきましょう。

またお風呂と同様、トイレの汚れは、皮脂汚れ・尿石・カビ・水垢・ホコリなどが複合的に絡み合った状態が多いので、段階的に汚れを落としていくとよいでしょう。

まずは「クエン酸」を使う

掃除方法は、黄ばみ汚れが目立つ場所に、クエン酸スプレーを吹きかけ、ブラシでこすります。汚れがひどい場合は、トイレペーパーの上からクエン酸スプレーを吹きかけ、パックします。5分ほど放置しすると、汚れが落としやすくなりますよ。

カビの黒ずみがあるなら「塩素系漂白剤」を使う

酸性洗剤を使っても落ちない黒ずみ汚れが水回りにある場合、それはカビである可能性が考えられます。その場合は、塩素系漂白剤を使って汚れを落とすのが効果的です。

「中性洗剤」や「アルカリ電解水」で仕上げる

酸性洗剤や塩素系漂白剤は強力ですが、使ったあとは成分が便器や床に残ることがあります。素材を守りつつ清潔に保つために、最後はトイレ用の中性洗剤やアルカリ電解水で全体を拭き仕上げるのが効果です。

7.汚部屋掃除におすすめの洗剤

これまで、汚れの性質に合わせた洗剤の選び方をご紹介してきましたが、「結局どの洗剤を買えばいいのかわからない…」と迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。

そこで、ドラッグストアやホームセンターなどで手軽に購入できる、汚部屋掃除におすすめの洗剤をいくつかご紹介します。

住居用中性洗剤は除菌もできるタイプがおすすめ

「いくつも洗剤を持つのは面倒…」なら、まずは住居用の中性洗剤1本だけ買ってみるのもいいでしょう。日常的な汚れであれば落とせますし、どの洗剤がいいか迷ったときも中性洗剤を使えば安心です。

「クイックル ホームリセット 泡クリーナー」は除菌効果もあるので、汚部屋掃除用にはピッタリの中性洗剤です。拭いた後もベタつかないので、床掃除はもちろん、家具や家電の拭きあげにも持って来いのアイテムです。

アルカリ電解水は持っておいて損はない万能洗剤

キッチン周りやフローリングなど家中にある気になる油汚れは、アルカリ電解水で全て解決可能といっても過言ではありません。100円ショップでも手軽に手に入り、試してみやすいのも嬉しいポイント。

ただし100円ショップで売られているアルカリ電解水は、アルカリ濃度が低めな場合もあるので、ガンコな汚れを落としたい方には、有名な「水の激落ちくん」がおすすめです。

アルコール除菌は食器についても安心なタイプを

カビ掃除後の除菌などにも使えるアルコール除菌スプレーは、悪臭の大敵でもある雑菌にも効果的です。汚部屋を脱出し、衛生面でも清潔を保ちたいのであれば、持っておきたいアイテムです。

おすすめの「らくハピ アルコール除菌EX 除菌スプレー」は食器などにも使用できるので、お子さんがいる家庭でも安心して使えますよ。

お風呂掃除には洗浄力が高い洗剤がおすすめ

長い間掃除をしていなかったお風呂の汚れは、通常の洗剤ではなかなか太刀打ちできません。そこでおススメなのは、業務用レベルの洗浄力を持つ「リンレイ ウルトラハードクリーナー バス用」です。

リンレイが手掛ける超強力洗剤シリーズの一つで、使用時には必ず保護具(保護メガネ、炊事用手袋等)の着用が必須なほど、家庭用としては超強力な洗剤です。

価格はやや高めですが、除菌・ウィルス除去もでき、アルカリ性の洗剤なので、塩素系漂白剤と併用しても有害なガスが発生する心配もありません。「お風呂を本気でキレイにしたい!」という方は、持っておいて損はありません。

8.まとめ

汚れの性質を活用したお掃除方法は、まるで実験のようでやってみると結構楽しくなりますよ。汚部屋の清掃を自分でやってみよう!とお考えの方はぜひ試してみてくださいね。

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