実家が空家になったらどうする?放置のリスクと後悔しない4つの解決策

更新日:2026年9月24日

実家が空家になったらどうする?放置のリスクと後悔しない4つの解決策

「実家が空き家になってしまった」——そんな状況は、いまや決して珍しいものではありません。現在、日本では空き家の数が過去最多を更新し続けており、その多くが相続した実家だと言われています。

しかし、「片付けが大変」「親に切り出しにくい」といった理由から、つい後回しにしてしまう方も少なくありません。放置された空き家は想像以上のスピードで劣化し、税金の増加や近隣トラブルなど、思わぬリスクを招いてしまいます。とはいえ、いざ対応しようとしても「何から始めればいいのか分からない」というのが本音ではないでしょうか。

このコラムでは、実家が空き家になった際に知っておくべきリスクと、後悔しないための具体的な対処法や選択肢を分かりやすく解説します。

1.放置厳禁!空き家をそのままにする「3つの大きなリスク」

実家が空き家になったとき、「まだ使うかもしれない」「時間ができたら考えよう」とそのままにしてしまうケースは少なくありません。しかし、空き家の放置は想像以上に大きなリスクを伴います。

ここでは、特に注意すべき3つのリスクを、実際の事例とともに解説します。

■金銭リスク

空き家を適切に管理せず、倒壊の恐れや景観の悪化などが認められると、自治体から「特定空家」に指定される可能性があります。この場合、住宅用地の特例(固定資産税の軽減措置)が解除され、固定資産税が最大で約6倍に跳ね上がることもあります。

  • CASE❶―「特定空家」に指定されると固定資産税が最大6倍に?―
  • 親の施設入所後、3年間手入れをせず放置していたAさん。自治体から勧告を受けても「遠方だから」と対応を後回しにした結果、固定資産税が年間約5万円から30万円近くまで急増。慌てて売却を検討したものの、建物の状態も悪化しており、思うように進まなかった。

■近隣リスク

空き家は人の出入りがなくなることで、雑草の繁茂や害虫・害獣の発生、不法侵入などが起こりやすくなります。また、老朽化による倒壊や、放火といったリスクも高まります。こうした問題が起きた場合、責任を問われるのは所有者です。近隣住民とのトラブルに発展するケースも珍しくありません。

  • CASE❷―ブロック塀の倒壊による損害トラブル―
  • 長年空き家となっていた住宅で、老朽化したブロック塀のひび割れを放置していました。ある日、強風の影響で塀が倒壊し、隣家の駐車中の車に直撃。車は大きく破損し、修理費用は所有者が負担することに。思わぬ出費だけでなく、ご近所とも関係にも影響が出てしまい、「もっと早く対応しておけばよかった」と後悔する結果となりました。

■資産リスク

家は人が住み続けることで換気や清掃が行われ、良い状態が保たれます。しかし空き家になると、湿気がこもり、カビ・腐食・シロアリ被害が急速に進行します。その結果、数年放置しただけで、売却や活用が難しい状態まで劣化してしまうこともあります。

  • CASE❸―「人が住まない家」は想像以上のスピードで劣化する―
  • 築20年ほどの住宅を相続したものの、5年間放置していた住宅。久しぶりに中を確認したところ、床が腐食し、シロアリ被害も深刻な状態に。査定では「建物価値はゼロ」と判断され、リフォームではなく解体を選ばざるを得ませんでした。結果として、売却どころか解体費用の負担が発生してしまいました。

空き家管理サービス

  • これらのリスクを防ぐために重要なのは、「定期的な管理」か「早めの判断(売却・活用)」です。遠方で管理が難しい場合は、空き家管理サービスを活用するのも有効な選択肢です。
    なお、自治体が空き家管理事業者を紹介している制度もありますので、参考にしつつ、空き家のある地域の制度をご確認ください。(https://www.city.kitakyushu.lg.jp/contents/28100026.html)

2.何から始める?現状把握のための「初期対応チェックリスト」

「実家をどうにかしなきゃ」と思っても、何から手をつければいいか分からず、つい後回しにしてしまう方は多いものです。そんなときは感情をいったん整理し、まずは“現状を正しく知る”ことから始めましょう。以下の3つを順番に確認するだけでも、次の行動がぐっと見えやすくなります。

■名義確認

まず確認すべきは「名義」です。実は、亡くなった親や祖父母の名義のままになっているケースも多く、誰が責任を持つのか曖昧になりがちです。

また、「父の名義だと思っていたら親戚との共有名義だった」というケースもあります。売却には全員の同意が必要になるため、早い段階で名義をしっかり確認しておくことが重要です。

  • 登記事項証明書(登記簿)を取得し、所有者を確認する
  • 相続登記が済んでいるかを確認する
  • 共有名義になっていないかを確認する

【⚠ 注意点】

2024年4月から相続登記が義務化されました。正当な理由なく放置すると過料(罰金)の対象になるだけでなく、名義が曖昧なままだと、いざ売却しようとしても手続きが進まないケースもあります。

■意思確認

空き家の扱いは「気持ち」が大きく関わるため、親が元気なうちに今後について話し合っておくことが大切です。施設入所や認知症の発症後は、本人の意思確認が難しくなるため、早めに意向を共有しておきましょう。

  • 親が実家をどうしたいと考えているか
  • 将来的に住む予定があるか
  • 家族間で意見が分かれていないか

【⚠ ポイント(生前整理の重要性)】

「まだ元気なのに縁起でもない」と避けがちですが、本人の意思がないまま空き家になると、後に残された家族が「勝手に売っていいのか」と悩み、決断が遅れる原因にもなるため、早めの話し合いが大切です。

■現状確認

建物と家財の状態を把握するために、まずは実際に現地へ足を運び、家の状況を確認しましょう。見た目に問題がなくても内部では劣化が進んでいることもあるため、建物の状態と荷物の量をできるだけ具体的にチェックすることが大切です。

  • 建物の傷み:屋根・外壁・床などの劣化状況
  • 被害の有無:雨漏り・カビ・シロアリの発生状況
  • 荷物の量:家財道具や不用品の量
  • 収納の確認:物置・屋根裏・地下収納まで含めた家財の量

【実際にあった片付け事例】

「大きな問題はないだろう」と思っていた実家を整理しようとしたところ、想像以上に荷物が多く、処分費用が高額に。さらに床下の劣化も見つかり、結果的に予定よりも大きな出費となってしまいました。

3.実家をどう活かす?後悔しないための「4つの選択肢」

現状を把握したら、次はいよいよ「実家をどうするか」という出口戦略を決める段階です。実家の活用方法にはいくつかの選択肢がありますが、それぞれにメリット・デメリットがあり、向き不向きも異なります。「なんとなく」で決めてしまうと、後から後悔してしまうケースも少なくありません。ここでは、代表的な4つの選択肢を分かりやすく解説します。

①管理して維持する

将来的に自分や家族が住む可能性がある場合や、まだ売却の判断がつかない場合に適した選択肢です。実家をそのまま残しながら、今後の活用方法をじっくり検討することができます。

ただし、空き家は人が住まなくなると急速に劣化が進むため「とりあえず残す=放置」とならないように注意が必要です。

②住む・貸す

立地が良い、または建物の状態が良い場合は、実家を住居や賃貸として活用する方法があります。空き家を「負担」ではなく「資産」として活かせるのが大きな特徴です。特に賃貸として貸し出す場合は、家賃収入を得られる可能性がありますが、事前の準備や費用も必要になります。

③手放す(売却)

「今後使う予定がない」「遠方で管理が難しい」という場合は、売却が現実的な選択です。空き家を手放すことで、維持費や管理の負担かr解放されます。また、売却によってまとまった現金を得られるため、次の生活設計にもつなげやすくなります。

④解体して更地にする

建物が老朽化している場合や再利用が難しい場合は、解体して更地にする方法があります。土地として売却しやすくなるため、売却を前提とした選択肢として有効です。また、更地にすることで駐車場など別用途での活用も可能になります。

どの選択肢が最適?メリット・デメリットを比較

ここまで、実家の活用方法として4つの選択肢をご紹介してきました。それぞれにメリット・デメリットがあり、「どれが正解」というものはありません。大切なのは、ご自身の状況や目的に合った方法を選ぶことです。以下に特徴をまとめましたので、判断に迷った際の参考にしてみてください。

選択肢 メリット デメリット 注意点
管理して維持 ・実家をそのまま残せる
・将来の選択肢を確保できる
・急いで判断しなくてよい
・維持費がかかり続ける
・収益にならない
・劣化が進む
・定期的な換気・通水・清掃が必要
・遠方は管理代行も検討
住む・貸す ・資産として活用できる
・家賃収入が得られる
・空き家を有効活用できる
・リフォーム費用が高額
・空室リスクがある
・管理の手間がある
・収支シミュレーションが重要
・立地や需要の見極めが必要
売却 ・現金化できる
・管理負担がなくなる
・トラブルリスクを回避できる
・思い出の家を手放す心理的負担
・遺品整理などの手間がかかる
・仲介か買取かを目的で選ぶ
・早めの売却が重要
解体して更地 ・土地として売却しやすい
・活用の幅が広がる
・解体費用がかかる
・固定資産税が上がる可能性
・費用と税金の事前確認が必要
・更地後の活用計画を考える

4.空き家問題をスムーズに解決するためのコツ

実家の空き家問題は、感情面と法律・金銭面が複雑に絡み合うため、判断が難しく、つい先送りになりがちです。スムーズに解決に導くためには、いくつかのポイントを押さえておくことが重要です。

一人で抱え込まず、家族や相談先を頼る

空き家対策は、家族との合意が重要です。「誰が対応するか」「今後どうするか」を早めに共有しておきましょう。判断に迷う場合は、自治体の相談窓口や不動産会社に相談するのも有効です。第三者の意見が入ることで、話し合いも進みやすくなります。

自治体の制度(空き家バンク・補助金)を活用する

現在、多くの自治体が空き家対策に取り組んでおり、さまざまな支援制度が用意されています。

  • ・空き家バンク:空き家を「借りたい人・買いたい人」をつなぐマッチング制度
  • ・解体補助金:老朽化した建物の解体費用の一部を補助
  • ・改修補助金:賃貸や移住促進を目的としたリフォーム費用の支援

これらを活用することで、費用負担を抑えながら空き家の活用や処分を進めることが可能です。「地域名+空き家 補助金」などで検索し、使える制度がないか一度確認してみましょう。

※制度の有無や条件は自治体ごとに異なります。最新情報は各自治体の公式サイトなどでご確認ください。

「維持する期限」を決める

「今すぐ決められない」という場合、一定期間維持する選択も一つの方法です。ただし、目的のないまま維持を続けると、管理の手間やコストだけが増えてしまいます。そのため、「2年以内に決める」「期限までに決まらなければ売却する」など、あらかじめ目安を決めておくことで、先送りを防ぐことができます。

5.すぐに決められなくても大丈夫!結論が出るまでにやっておきたいこと

「将来的には活用したいが、今すぐには決められない」「売却を考えているが、時間をかけて検討したい」「思い出のある実家を簡単には手放せない」そう感じる方も多いでしょう。

すぐに結論を出す必要はありません。ただし、「決められない」と「何もしない」は別です。今後の活用方法が決まるまでの間も、空き家を安全に保つための準備だけはしておきましょう。

まずはここから!空き家にする前に確認したいチェックリスト

  • ☐食品・生ごみ・ペットフードを処分する
  • ☐使用しない家電のコンセントを抜く
  • ☐玄関・窓・勝手口・物置などの戸締りを確認する
  • ☐郵便物の転送やポストの整理をする
  • ☐防犯カメラやセンサーなどを検討する
  • ☐換気口や押し入れ・クローゼットを開け、湿気対策をする
  • ☐定期的に通水できる状態にしておく
  • ☐屋根・外壁・雨どいなどの破損を確認する
  • ☐野外の飛ばされやすい物を片付ける
  • ☐害虫・害獣が入りそうな隙間を確認する
  • ☐草刈りや庭木の剪定を行う
  • ☐管理に必要な電気・水道をどうするか決める
  • ※すべてを一度に行う必要はありません。まずは、できるところから整えていきましょう。

■防犯対策

空き家になると注意したいのが、不法侵入や空き巣などの防犯対策です。空き家になったことが外から分かりやすい状態は避けたいところです。そのため、郵便物やチラシをためない、戸締りを確認するなどの基本対策に加え、必要に応じて人感センサー付きライト、防犯カメラ、開閉センサー、補助錠などを取り入れましょう。カーテンもすべて閉め切った状態にするのではなく、レースカーテンを利用するなど、長期間不在だと分かりにくい工夫をしておくと安心です。

■湿気・劣化対策

長期間閉め切った室内は湿気がこもりやすいため、空気が通る状態をつくっておきましょう。湿気が多い状態が続くと、カビや木材の傷みなどにつながることがあります。そこで、換気口を開けておくほか、押し入れやクローゼットの扉を開放し、不要な家財を減らしておくのも効果的です。除湿剤や湿度計を設置し、必要に応じて除湿機やタイマー付き換気扇を利用する方法もあります。

■給排水対策

キッチンや洗面所、浴室、トイレなどは、長期間水を使わないと排水口の水が蒸発し、臭いや害虫が上がってくることがあります。水道を維持する場合は、定期的に蛇口から水を流し、トイレも流すようにしましょう。長期間訪問できない場合は、排水口用のふたや臭気対策用品を使用する方法もあります。

■自然災害への備え

台風や大雨が発生しても、空き家ではすぐに現地へ行って対応できないことがあります。そのため、災害が起きてから対応するのではなく、あらかじめ屋外を整理しておくことが重要です。植木鉢、物干し竿、園芸用品など、強風で飛ばされそうな物は事前に片付けておきましょう。あわせて、雨どいの詰まりや雨戸・シャッターの動作、門扉やフェンスのぐらつきなども確認し、必要に応じて補修しておくと安心です。

■害虫・害獣対策

人の出入りが少なくなると、ネズミや害虫などが住みついても発見が遅れることがあります。まず、食品や生ごみなど、害虫や小動物の餌になる物は残さないようにしましょう。また、不要な家財を減らしておくと、室内の通気性がよくなり、害虫や害獣の隠れ場所も減らせます。さらに、換気口や軒下、床下、配管まわりなどに入り込めそうな穴や隙間がないかも確認しておきましょう。

■雑草・除草対策

庭のある実家では、雑草や庭木への対策も欠かせません。空き家になる前に一度しっかりと草刈りや剪定を行っておきましょう。定期的な草刈りが難しい場合は、必要に応じて除草剤や防草シートを利用する方法もあります。特に道路や隣家にはみ出しそうな枝は、早めに剪定しておきましょう。

まずは「決めるまで家を守る」という考え方から

実家をどうするかは、簡単には決められないものです。家族それぞれの気持ちがあり、売却するにしても賃貸するにしても、手続きや準備には時間がかかります。そのため、無理に結論を急ぐ必要はありません。

ただし、活用方法を考えている数か月、数年の間にも、建物や庭の状態は少しずつ変化していきます。だからこそ、「将来どうするかを決めること」と「それまで家を守ること」は分けて考えることが大切です。すぐに決められなくても大丈夫です。まずは、決まるまでに家を守るためにできることから始めてみましょう。

【改良版】防草シート ぼうそうシート Uピン杭&黒丸25セット 1x10m 厚手 耐用5年 雑草防止 除草シート ブラック (1x10m)

A-ZONE ソーラーライト IP66防水 防塵 人感 センサーライト 屋外 ソーラー LED 800lm ダミーカメラ 防犯 カメラ型 防犯対策 センサー 防犯カメラライト 外灯 明るい 自動夜間点灯 角度調節 空き巣 泥棒対策 防犯グッズ

MOCINE スマート換気扇 100mm 自動運転 センサータイプ・リモコン付き・タイマー・3段階風量静音 トイレ 角型換気扇 温湿度センサー付き

【置くだけ 害獣対策】 屋根裏害獣 ニゲール 300ml 獣害 忌避剤 使用目安12~20畳 単品 2本セット 3本セット 6本セット 10本セット | お買い得 イタチ コウモリ ハクビシン ネズミ 小動物 屋根裏 害獣対策 防獣 害獣 害獣駆除

ノムラテック(Nomuratec) 快適防犯 どあロックガード ディンプルキータイプ ブロンズ N-2428

シンク 排水口 ふた 排水口カバー 排水溝 蓋 15cm 風呂 シンク ふた 止水 フタ 水止めキャップ キッチン 臭い対策 シンク 水止めキャップ シンクストッパー 浴槽 洗面台 台所 防止 シンクストッパー 流し台 排水口用品

6.まとめ

実家は本来、家族の思い出が詰まった大切な資産です。しかし、放置してしまうと、管理や費用の負担が大きくなる可能性があります。

大切なのは、早めに向き合うことです。

まずは現状を把握し、家族で今後の方向性を話し合いましょう。そのうえで、維持・活用・売却など、自分達に合った方法を選ぶことが重要です。一人で抱え込まず、相談窓口や制度も上手に活用しながら、できることから行動していきましょう。

この記事を書いた人

事務局 徳永

本記事は、自治体の空き家対策や公開情報などをもとに、実家が空き家になった際のリスクや対応方法について分かりやすくまとめています。空き家問題に直面した際に、何から始めればよいかの参考になれば幸いです。
※空き家に関する制度や補助金は自治体によって内容が異なるため、最新情報はお住まいの自治体の公式サイト等をご確認ください。

ページトップへ